支配からの解放(プーチン・ゼレンスキー)

ところで、何故にプーチンはウクライナの侵略をしたのか…?
専門家の間でも、結局はよくわからないのだと言う。その真意は計り知れないのだけれど、2人の指導者を比べて圧倒的な違いを感じているのは私だけではないだろう。
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支配者になるのは支配の中にいた人である。(関連:達郎のページ「支配」「支配(プーチン)」
そこでの関係はどこまで行っても支配と服従の構図である。

勝てない支配者に怯え服従するしかない人。
服従しながら自らも支配者となるべく虎視眈々と狙っている人。
代替わりで得たその力を下のものに強いる人。
そのループの中にいる限り、どちらかの立ち位置しかなく、そのどちらかの立ち位置からしても、そういう人たちにとっての1番の苛立ちは、目の前で支配に屈せず、自由に振る舞う様を見せつけられること、自由でいられる人。
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支配と服従の構図は家庭内にも容易に起き得るし、カウンセリングにおける相談内容を見ても、親の支配が与える影響の大きさを感じています。

支配と服従の構図から抜け出るのは思うほど容易ではありません。例え家を出たとして、染みついているスタンスに気付き抜け出るには長い時間がかかります。しかし、人間である以上、支配者にも奴隷にもなっていては、自由は手に入りません。
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話を初めに戻して…
支配に屈しないゼレンスキー大統領の存在は多くの国民の力(支持)を生む。支配者は、その存在そのものに虫唾(むしず)が走り、屈辱と嫉妬を感じ持ち物の全てを破壊してしまいたくなる。
支配の外にいるゼレンスキーを支配の中に引きずり込もうと躍起になる。

そんな個人的なコンプレックスがプーチン自身の心を支配しているのではないだろうか。
支配の中にいる人(プーチン)から、支配の外にいる人(ゼレンスキー)の存在は許せない。それ故、コンプレックスの中にある恐れが生み出す破壊力は凄まじい。

支配から抜けるということ、それは本来は支配者の課題。
自分の心に巣食う恐れと向き合い、幼き自分の心を救ってあげること。それができるのは本人しかいない。

でも支配によって手に入れたものが大きいほど、それを手放すのには抵抗がある。

また、支配によって服従せざるを得なかった人。それを支配と知らずに受け入れてきた人。あなたたちは強く優しい。
だけど、自分の指導者を恥じ行いを恥じ、武器を手放す。それから自分も救い出してあげることです。